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どうせ慣れてませんよーだ!
ベーっと舌を出してあたしはバスルームへ。
なんとなく、リビングを気にしながら服を脱いで――。
「えっ?・・・・・・あぁ!!」
思わず声を出してしまった。
「奈々美?どうかした?」
「――ないっ!なんでもないから!!」
いや、あるんだけど!
でもいい!!
ドア一枚隔てた向こう側にいるであろう拓海にそう言って、
「そう?ならいけど」
ソファに戻っていく足音にほっと息をついた。
それから、もう一度鏡に向いてそっとブラウスを広げて、
「・・・・・・もう」
赤い顔でそう呟く。
髪を下ろしてるから気付かなかった。
急いで服を着たから気付かなかった。
肌に散らされた赤い印に――。
恥ずかしい。
けど、なんだか顔は緩んでしまう。
そして、昨日の事を思い出してしまって、
「もうっ!」
そう口にしてバスルームに飛び込んだ。
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