1401人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
夏になって、一緒に海に行った。
しかも温泉まであって、
さらには、
「家族風呂もあるけど、入る?」
そのお誘いは丁重にお断りした。
だって、一緒になんて絶対無理っ!
「もう隠さなくても全部見てるのに」
「そういう問題じゃありませんっ!」
思いっきりそう言うと、
「あははっ、まぁ大きい風呂のほうが気持ちいいよな」
って笑ってた。
泊まったのは純和風の旅館。
だったりするから。
「・・・・・・」
二間ある部屋の片方に二組敷かれたお布団を見たときには絶句してしまった。
「奈々美、顔赤いけど?」
「――ほっといて!」
「ほっとかない」
「んっ!」
片方しか乱れてないお布団を見て、仲居さんはどう思ったんだろう?
って考えたり。
だけど、
「あのね、こんなところにカップルで来るんだからそういうことなんだよ」
なんて拓海の台詞に、仲居さんの顔もまともに見れなくなってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!