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悶々とした日曜日を抜けて月曜日。
あたしの頭を埋め尽くすのは『プレゼント』の文字だけで、
「おはようございます!先輩!」
「あ、おはよ」
いつものようにそう答えたのに、
「見ちゃいました」
なんて、後輩がニヤリと笑うからあたしも身構えてしまう。
「な、なにを?」
「先輩の彼って榊さんだったんですね!」
「――えっ?」
「金曜日、一緒に焼肉屋行ったでしょう?お店に入るところ、偶然見ちゃって!
ってか、焼肉を一緒に食べれるくらいの仲なんて!!」
そんな台詞にあたしの頭は真っ白で。
「もしかして結構長いんですか?」
「――い、いや」
「ですよね?榊さん、こっちに帰ってきたばかりだし。あ、じゃあ前のコンパのときだ!なんか、こう、理想のカップルって感じですね!」
彼女は言うだけ言うと「あ、じゃあお先です」って、あたしを置いて少し前を歩く彼女の同僚の元に駆けて行った。
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