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「久しぶりだね。綺麗になったな、驚いた」
「あっ、ちょっといい?」
恒星の隣にいた女性が、私の腕を掴み構内の隅に連れて行く。鞄からブルーのスカーフを取り出し、私の首に巻いた。
「ちょっとカッコ悪いけど、バンドエイドよりましだから」
キスマークが隠れるように、指でスカーフの結び目を調整する。
「はい隠れたよ」
「…ありがとう」
「私もたまに恒星に悪戯されるの。男って本当にしょうがない生き物ね」
彼女はクスクスと笑い、離れた場所に立っている恒星に視線を向けた。
「あの…スカーフ」
「それあなたにあげるわ。じゃあね」
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