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彼の台詞にあたりを見回せば確かに注目は集めてるわけで。
いや、当たり前か。
撮影の最中にギャラリーの中に入り込んで喚き散らしてるなんて。
「はいはい、ギャラは高いよ?」
「無償でやれ。お前んとこの変態カメラマンに付き合ってんだから」
「でも、いい絵が撮れてますよ? 旦那」
「……どんなキャラだよ、お前」
そういいながら自然と手は彼女の腰にまわされてたり、
「ん?」
「ゴミ。んな落ち葉なんてつけてんな」
「降ってくるんだもん。仕方ないじゃん」
彼女の髪を優しく梳いたり。
その自然な仕草はやっぱり彼女で、向けられる眼差しは、
パシャッ
瞬くフラッシュの後とは比べものにならない。
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