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妹は美しい眉を1ミリ上げ、
俺を凝視して言った。
「あの泥棒猫の店長さんの依頼でしょう?あたし嫌だな~」
「いやいや、そうなんだけど、
俺の調査能力では限界がね、わかるだろう?」
まだ高校生の妹は、
何故か俺に対して女房風を吹かせ、
事あるごとに店長と衝突する。
ある事情で実家を飛び出した俺が、
『奇談探明堂』に居候しているのが、
妹には店長に騙され働かされていると思っているのだ。
店長の美貌に、
女性特有の嫉妬が働いているのも多分にあるのだが。
「シズクの得意技に頼るしか無くてね」
「妹に犯罪行為を強要するとは、まったく因果な商売ね」
注文したあんみつを頬張りながら、
「次はチョコパフェね」と追加注文している。
普通の調査なら、
俺の卓越した情報収集スキルでこなせるのだが、
如何せん範囲外だ。
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