プロローグ

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… …… まつげ、長いなぁ。 ベッドに眠る大好きな子の顔をまじまじとみつめる。 引き寄せられるように頬に手を伸ばした瞬間、まつげがピクッと動いた。 「おはよ、鈴ちゃん。」 慌てて手を引っ込め、何事もなかったように振舞う。 「ん……はよ、ございます…」 目をこすりながら必死に視線を合わせようとしてる。 普段はどちらかというとカッコイイって感じなんだけど、寝起きは… なんかね? すごく可愛いの。 そんな姿を見れるのも私の特権かな、なんて嬉しくなる。 …えっと。 触ろうとしたのはバレてないみたいね… 「そろそろ私行くね?」 仕事がら、朝が早いもんだからいつもこんなかんじになっちゃうんだけど。 「……はぃ。…いってらっしゃい。」 もぞもぞ動いたと思ったらベッド上に正座してる。 これまた、満面の笑みで。 「うん、行ってきます♪」 つられて笑ってしまう。 そんな笑顔が素敵な子。 彼女が私の恋人です。
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