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ある日、その人に出会った
その人は黙って、ただ僕の傍にいてくれた
何をするでもなく、ただそこに
でも、僕は喜んでいた
人間の僕は、笑っていた
別にそれは愛情なんかではなかった
似ても似つかない、ただ一つの感情
かわいそうだから
独りぼっちがかわいそうだったから
傍にいてあげた
その人は何も言わずそこに居た
寂しくなかった
だから僕も何もいわずに居た
傷つけるのが怖かった
傷つけたら、消えてしまいそうで
それから暫くそれが続いた
何をするでもなく、ただそこに
二人並んでいただけだった
それだけで、僕は満足してしまった
愛情なんてものではなかったはずなのに
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