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ある日、その人は去っていった
誰かに手を引かれて、僕の目の届かないところに
その人は最後に僕を見つめて、背を向けた
その表情に何が込められていたのか
何も知らなかった僕には分からなかった
ただ遠ざかるのを見つめていた
呆然と、見つめていた
その人はもう僕のことなど見ていない
きっぱりと、そこで終わってしまったのだ
これは必然だったのだろうか
僕が、醜い人間だからだったのだろうか
それはずっと分からない
心の中で叫んでいたのだ
それが僕の大嫌いな感情で、一方的な愛情だった
まって
いかないで――
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