遥子の渇き

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代わりに私は、満たされない心と身体を他の男で埋めるようになった。 初めての不倫相手は出会い系サイトで知り合った人。 相手も既婚者で歳も近かったから親近感が沸いた。 一ヶ月近く毎日メールのやりとりをしたので、初めて会った時も初対面という気がしなかった。 喫茶店で30分ほど話し、すぐホテルへ誘われた。 私は断らなかった。 ホテルまでの展開が早過ぎるとは感じたが、いずれはそういう関係になる事を望んでいたのだ。 だから私は不倫の確信犯。 ベッドの中でも彼は優しかった。 「素敵だったよ」 行為のあと耳元で囁いてくれた。 「また会おう。今日はもう時間がないけど、今度は食事もしよう」 そんな言葉もはっきりと言ってくれた。
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