留美の欲望

3/16
前へ
/32ページ
次へ
すぐに彼は快い返事をくれた。 ――こちらこそ昨夜はありがとう! それから、また誘ってくれたことも! 沙織に予定を聞いてみないとハッキリしたことは言えないけど、僕自身は凄く楽しみです。 本当におじゃまして良いんですか? またゆっくり話したいですね。 返信を読み終えた私の心に満足感が広がってゆく。 そして私はすぐ沙織にも連絡した。 まだ私の下心を沙織に知られてはならない。 今はまだ警戒心を抱かれてはまずいのだ。 ――沙織、こんにちは! もし良ければ、お正月休みに私の家に来ない? ついさっき孝一さんにも連絡したよ。 二人には凄くお世話になったから、お礼がしたくて。 ぜひ孝一さんと一緒に来て欲しいわ! 仕事や企画書も頑張ってね。 沙織の成功を心から願ってます。 孝一と違って沙織からの返信は遅かった。 その日ではなく、返信が来たのは翌日。 きっといろいろ考えて迷っていたのだろう。 本当は私の家なんか来たくなかったのかもしれない。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

534人が本棚に入れています
本棚に追加