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当然、初詣は延期になると思っていた。
だが実際は……
孝一は留美と二人だけで出かけてしまったのだ。
留美がその日、初詣のあとに見ようと芝居のチケットを三枚用意していたから。
留美が言うには私たちへのプレゼント、サプライズのつもりだった。
「安くないチケットを無駄にするのはもったいない」
と孝一は主張し、私抜きで出かけてしまった。
「本当にごめんね。沙織も一緒に行けると思ってたから」
と留美は謝りながらも、結局は孝一を連れ出した。
孝一と留美が初詣と芝居を満喫していたその日……
私は泣きながら企画書と格闘していた。
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