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ウエイトレスがコーヒーのおかわりを尋ねてきた。
私たちは二人ともおかわりを頼み、カップにコーヒーが注がれる。
店のサービスでチョコレートも付けてくれた。
小皿に乗った四粒の丸いチョコレートを見て、私たちは子供のように喜びの顔。
こんなささやかなことで喜べる私たちは、今けっこう幸せなんだと再認識した。
沙織が嬉しそうにチョコレートを一粒口に入れる。
「美味しい。中にブランデーが入ってて、大人の味よ」
そう言って微笑む沙織は、やっぱり幸せそうに見えた。
「ねぇ、孝一さんは何で連絡してきたの? 教えてよ」
「それがね、特別なことは何もないの。メールが来たんだけど、普通に“元気ですか?”みたいなメール」
「そう……」
「あとね、私のことをずっと応援してる、とか。それは嬉しかったんだけど」
「孝一さん、何でメールしてきたのかしら?」
「わからないわ。久しぶりにふっと思い出してくれたのかな……。それはそれで嬉しいけど」
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