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「大丈夫。今はスッキリしてる」
「良かった。それなら僕もホッとしたよ」
「ありがとう」
私は孝一と同じベッド、孝一の隣りに座った。
あくまで自然さを装って、それが当たり前のように。
「孝一さん、本当にありがとう。助かったし、凄く嬉しかった」
「困った時はお互い様だから」
同じベッドで寄り添うように座っている私の存在を意識してか、孝一はソワソワし始める。
「髪の毛を乾かして早く眠った方がいいよ。僕は歯を磨いてくる」
孝一は立ち上がって洗面所に向った。
近づき過ぎた距離を避けたがっている態度。
残された私も仕方なく立ち上がり、髪にドライヤーを当てる。
私が髪を乾かしている間に、歯磨きを終えた孝一はベッドの中に潜り込んでいた。
「僕も寝させてもらうね。もし体調が悪くなったら、遠慮なく起こしていいからね。おやすみ」
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