沙織の恋と仕事

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目が覚めると同時に頭痛と胃のもたれを感じた。 明らかに二日酔い。 重苦しい身体を起こしながら時計を見ると、午後1時過ぎだった。 遥子の部屋でのヤケ酒から自室に戻ったのが朝の6時頃だから、6時間は眠ったことになる。 遥子と二人でフラフラに酔っ払うまで飲み、眠りこける寸前に自室へ戻って、そのままベッドへ倒れこんだ。 ヤケ酒の最後の方は、私も遥子も呂律が回っていなかった。 まともな会話にならず、ひたすら二人で泣いていた。 遥子が先に自分のベッドに倒れ込み、私も身体を引きずるようにして自室へ戻ったのを憶えている。 カーテンを開けると陽の光が室内をぱっと明るくした。 朝に降っていた雨はやんでいる。 冷たい水で顔を洗い、ミネラルウォーターを飲みながら、携帯を確認した。 孝一からの着信に気づき、ドキッとする。 約2時間前の午前11時頃に電話をくれたのだ。 私は電話に出られなかったことを悔やむ。
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