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知りたくてたまらないが、今はこれ以上の追及はできない。
“僕と留美の個人的な事”と、孝一に言われたのが悲しかった。
二人の間に私の入り込む余地などなく、孝一に拒絶された気がして。
――何があったの? 留美とはキッパリ別れるんじゃなかったの?
私は苦しい気持ちを少しでも落ち着かせたくて、ウーロン茶を口に運んだ。
「そう言えばラジオドラマはどうなったの? 連絡あった?」
孝一が話題を変えて尋ねてきた。
私は首を横に振る。
「確か発表は明後日だよね? その前に局に行くんじゃなかったっけ?」
「そう言われてたわ。だけど何の連絡もないの」
「どうしたんだろうね」
「わからない。もう毎日気になってイライラしちゃって。それで昨日は一人でいるのが辛くて、孝一を夕食に誘ったのよ」
「そうだったんだ。……ごめん」
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