留美の独占欲

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私も同じ物にして、食後のコーヒーと共に店員に注文を告げた。 メニューを抱えて店員が立ち去ると、私はさっそく本題を切り出す。 「どうして瑶子は私と会おうと思ったの?」 遥子は困ったように笑いながら、当たり障りのない言葉を返す。 「離婚して一人になったら、昔の友達が懐かしくなってね。留美はどうしてるのかなぁ、話したいなぁ、って思ったの」 「そっか……。立ち入ったことだけど、どうして離婚したの? もし言いたくなければ無理に聞かないけど」 「ううん、構わないわ」 遥子は離婚の理由を率直に話してきた。 大雑把に言えば夫の心変わりで、遥子はそれが我慢ならなかったらしい。 「今、好きな人はいないの?」 私が聞くと遥子は表情に憂いを見せ、首を横に振った。 「少し前まではいたけど家庭のある人だから。もう終わったわ。で、今はまったく色気なし。淋しくて留美にも電話しちゃったわけ」 「そう……」
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