留美の独占欲

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それでも私は孝一の言葉に大満足だった。 一発逆転の大ホームランを打った気分で内心「ヤッタ!」と喝采し、孝一の前で嬉し涙を浮かべた。 「ありがとう。本当に私でいいの?」 私が謙虚に聞くと、孝一はゆっくりと頷いた。 彼の気持ちが二度と変わらないことを願い、私は心を込めて伝えた。 「私、頑張るね。孝一さんに言われた欠点は直すように努力するし、もっと好きになってもらえるように頑張るから」 孝一は終始、申し訳なさそうな顔をしていた。 「留美の優しさに甘えてばかりでごめん」と謝りもした。 私はハンカチの角で、涙を吸い上げるように目尻を押さえた。 カフェでの静かな仲直り。 そして私たちは再び付き合うことになったのだ。 昨日こそ孝一は「疲れてるからごめん」と断ったものの、今度の週末はうちに来ることも約束してくれた。 私の狙いは思い通りに、いや思った以上の素晴らしい結果になった。 打たれ弱くて悪者になり切れない孝一は、罪悪感から私の元へ戻ってきた。
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