遥子の好奇心

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留美には今夜、電話するつもりだった。 自室でバラエティ番組を見ながら質素な夕食を終えると時刻は9時。 電話をかけるにはちょうど良い時間だろう。 私は電話登録から留美の番号を探し、少し緊張しながら通話ボタンを押した。 しばらく呼び出し音が鳴り続け、「はい」と留美が出た。 不審者を咎めるような低い声。 「留美、お久しぶり。遥子です」 「わぁ、遥子?!」 相手が私だと分かった途端、留美の声は明るく親しげなトーンに変わった。 「久しぶりねぇ。遥子は元気だった?」 「まぁ何とかね。留美は?」 「こっちも何とか。奈緒美の披露宴以来だから、ほんと久しぶりね。電話もらって嬉しいわ」 留美は私の電話を歓迎しているようだ。 「あれからもう1年経つのよね。留美は変わらず元気そうね」 「どうしたの? 遥子が私に電話くれるなんて、何かあったの?」
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