留美の気持ち

9/9
前へ
/9ページ
次へ
孝一はこれから、どうするのだろう。 沙織とやり直すのだろうか。 孝一を好きな気持ちは、私の方がずっと強い自信があったのに……。 私は部屋の隅で膝を抱えながら、そんなことばかり考えてしまう。 どのくらいの時間が経ったのか……。 立ち上がって部屋の時計を見ると、夜の10時過ぎ。 私はもう限界だった。 一人で考え込んでしまうのに耐え切れず、携帯電話を手に取る。 電話帳登録から沙織の番号を探し出し、呼び出し音を鳴らしていた。 .
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!

150人が本棚に入れています
本棚に追加