未来の君へ

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「ハタチの若い子には、もうついて行けないよ。 俺、オッサンだから」 「イタタタ…」 身体を縮める佳代ちゃんの頭をグリグリと掻き回した。 高校生じゃなければ、全てがうまくいくと考えていたあの頃。 子供だったのはお互い様で。 社会人と高校生という肩書きに振り回されていた俺たち。二人で描く未来は明るくて可能性しか見えていなかった。 離れていた時間の中で、社会に揉まれて成長した歳相応の俺たちにはあの頃見えなかった物が今頃になって見えてきただけ。 大人になったってことなんだ。 きっとーーー 菜緒も同じだろう?
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