第1章

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臣「そして、異なる種の間での愛は  世界によって否定された  混血することを世界は許さなかった」 レ「ちょお、待ってや  その世界っちゅうんは、何モンなんや?」 慌てたように、レオンは頭を抱える。 そうか、なかなか全てを伝えることは難しいらしい。 周りを見渡してみても、全てを理解している様な雰囲気の人はいなかった。 郁「世界というのは、その名の通り“世界”  俺達が過ごすこの世界、  神よりも最高位の存在であり、秩序そのもの」 そう言ってもさらに眉間のしわを深くしてしまうようだった。 その表情がみんな同じようで、思わず笑みが零れる。 郁「すぐに全てを理解しなくても大丈夫  疑問があれば、その都度答える  とりあえず話し続けるから、  また思い返してみて理解していって」 皆がコクリと頷いたのを確認してから、臣に視線を移す。 そして、また話し始めた。 臣「そこで、最初の話に戻る  イエスがマリアを愛することを、  マリアがイエスを愛することを  世界は許さなかった  しかし、2人は互いに愛し合った」 郁「その対価として、  イエスは悲惨な最期を迎え、  マリアはそれを見ているしかなかった」               
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