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十字架に張り付けられ、自らが救った人々に殺される。
死後ですら、その身体は見せしめに曝される。
それが、世界が課したイエスのマリアを愛した対価。
目の前で愛する者が苦しむ姿を片時も目を反らすことなく見つめ続けるしかない。
手を伸ばすことも、触れることも許されず、後を追うことも許されない。
それが、世界が課したマリアのイエスを愛した対価。
臣「対価が支払われ、
イエスとマリアの罪は消えた
俺達と同様にイエスに転生の時が訪れた時、
イエスは1つの約束を神様達と取り交わした」
キ「“生まれ変わるまで時間を対価として、
この世界が終末を迎える時、マリアと共に
生まれ変わる
その時は、マリアも私と同じになる”」
キリウェルからイエスが顔を出す。
子供に似つかわしくない大人びた声色と表情だ。
しかし、イエスを見慣れている俺としては違和感など感じない。
むしろ、こちらの方がいつも通りといった所だ。
臣「その契約を神様や世界は受け入れた
そして、今に至る」
郁「この世界が終末を迎える時に
イエスは生まれ変わり、俺達を目覚めさせる
そして、もうすぐマリアが生まれる」
潤「……郁が生むのか……?」
郁「そうです」
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