第1章

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瞳を見つめれば、何故か不安げに揺れていた。 その奥には言い表せない炎が揺らめいているようで、フルリと体が震える。 ソファの手すりに置かれている手を思わず握り締めた。 握り返してくれることはなく、ツキリと胸が痛む。 何かいけないことを言ってしまっただろうか。 キ「そう嫉妬しないであげて?  母上が悲しそうだよ」 潤「っ…」 潤先輩の身体がピクリと震えて、瞳から闇が消える。 先程まで瞳を見つめていたはずなのに、やっと瞳があった気がした。 触れている掌を引っ込めようとすれば、遮られ強く握りしめられる。 その温もりが嬉しくて、温もりを留めるように握りしめた。 キ「同じになるには、神様に魂を創って  もらうしかなかった  けど、神様の創った魂を一番最初に  生み出すのは、人間には負担が  かかりすぎるの  だから僕は母上にマリアを生んでって頼んだ」 郁「そして、俺はそれを受け入れました    まさか、男の身体で産むことになるとは  思わなかったですけど……」 優「男の体では産めないだろう?」 何を言っているんだとばかりに顔を歪める、優和を見つめる。 そして、そうかと思い出す。             
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