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思わず、耳を疑う。
パッと潤先輩と握っていた手を話し、自らの体内の気配を探る。
確かにキリウェルが言った様に、2つの気配が感じられた。
郁「マリアだけだと思ってた……
まさか、あの時の…」
過去の光景がフラッシュバックする。
戦いの前夜、潤先輩と抱きしめ会った。
確かに、高揚して魔力の調節が出来ていなかったかもしれない。
潤「……いるのか?」
ふと、横から先輩の手が伸びてきて、腹部に触れる。
その言葉に頷きだけを返す。
そうすると、潤先輩はふわりと微笑んだ。
潤「そうか…」
それきり何も喋らない。
しかし、その口元は確かに弧を描いていた。
臣「無意識に魔力が混じり合ったのか…
よほど、相性が良かったんだな」
そう言いながらも、臣の表情は険しい。
何故なんて聞かなくても分かっている。
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