第1章

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いつもならすぐに溜まっていく器がなかなか満たされない。 器の底に穴があいているみたいだ。 郁「それよりも臣の方は平気なの?」 あれから色々あった。 鷺ノ宮の家族にも俺の家族にも会いにいった。 初めはどちらの家族にも泣かれた。 そして、とても怒られた。 けれど、最後は必ず「おかえり」と言ってくれた。 それがとてつもなく嬉しかったのを覚えている。 それから、臣は西條の家にも再び赴き、西條先輩との交際を認めてもらったと言っていた。 どうやら、婚約までしていたらしい。 将来は鷺ノ宮の家ではなく、西條の家の方に入るみたいだ。 鷺ノ宮には潤先輩がいるから大丈夫だと言っていた。 臣「平気だ  魔法は使えないが、多少の運動は大丈夫」 俺も親父と兄貴に先輩を紹介した。 勿論子供のことも1から説明をした。 あの時の驚きようは尋常じゃなかった。 時が止まってしまったかのように全く動かない2人。 そして、突然叫び声をあげる。 その姿には思わず笑ってしまった。           
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