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「お、榊原。 おはよ」 クラス表に書いてあったクラス、1-2に向かうと、顔馴染みがそこにいた。 同中で、3年間同じクラスだった知り合い。 「おはよ。 早いね」 「まあな、混むからって家、早く出たんだ」 二、三言交わして会話が終わる。 お互いにそこまで仲が良いわけではないのだ。 指定の席を確認し、席に座る。 まだ周りの席は、誰も来ていなかった。 時計は、1時30分を示している。 たしか、集合完了予定は1時50分だったはず。 机の脇に掛けたばかりのスクールバックから、入学式の予定を書いた紙を取り出す。 中学の頃から使っているバックは、すでに疲れていて、それぐらいが自分にはちょうどよかった。
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