143人が本棚に入れています
本棚に追加
副ちゃ((………邸Side
「おい邸、正門まで転入せ迎えに行ってこい」
そう告げ、私に書類を渡してきたのは立場上では生徒会の中で一番上にいる生徒会長。
私は今日、ここ最近の中で一番最悪の日かもしれません。
「あの、会長?これ今からじゃ確実に間に合いませんよね?もう時間過ぎてますよね?」
書類に示されている時間はとっくに過ぎていました。
つまり遅刻です。
「すまん、忘れてた」
「はぁ?すまん、忘れてたの二言で済む問題ではないでしょう!なんでもっと早く言わなかったのですか?!」
「だから忘れてたんだよ。それより早く行かなくていいのか?」
ニヤッといつ見ても気分の悪くなる笑顔で私を見る。
チッ………
「はぁ……、分かりました。今度紅茶にダンゴムシの抜け殻を入れておきます」
「はあ?!ちょ、おい!今なんて……」
───バタンッ!
会長が何か言い終わる前に、生徒会室の扉を閉じる。
ここからじゃ正門までかなり距離がある。
やはり面倒……ですが、このまま放置するわけにはいかないので………、仕方ない、走っていきますか。
最初のコメントを投稿しよう!