キスフレの裏側Vol.6 新人君の快進撃

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キスフレの裏側Vol.6  「新人君の快進撃」 季節は4月。 おそらく、ニューフェイスとしての彼らが、同じ場所で共に働く面子達がどんな人間なのかを垣間見る場所、 そしてどんな人物であるのかを披露する場所は、意外にもオフィスの中では無かったりする。 そして、例外なく今年もそうであった。 堅苦しい社長挨拶を、会社のホールで欠伸を噛殺しながら時間潰しを行った後。 新入社員数十名が、それぞれの人事から与えられた書類を持ち、 各々の部署へと向かって居る最中に、新入社員、石田君の、頭の中をよぎったのは、 「営業?やっべ。俺モテまくりじゃん。」 という、邪まな想いである。 そして到着した第二営業部が、ゴリラの巣であったことから、 一瞬抱いた、想いはすぐさま消え散った。 「やっべ。女子ゼロかよ....。」 愕然と肩を落とす彼の隣にやって来たのは、同じくスーツ姿の新人男子。 つやつやのショートヘアで女の子のような愛くるしい笑顔を貼り付けている彼が声をかけた。 しかし、男子である事には変わり無い。
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