五、孤独な誕生日

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****** 次の日。 結局今日は一人で過ごす事になり家で居ても寂しいし外出する事に決めた 年に一回の誕生日だもの。今日ぐらい奮発して何か買おうかな んーだけど何買えば良い? …時計か……あ、コートなんかもいいかもしれない どうしよっかなぁ 私は百貨店の店内を一人様々な店を見渡しながら徘徊していた 『えぇ!?こんなに高い物買って貰えないわよー』 とあるブランド店に入った矢先、直ぐ隣りで甲高い女性の声が聞こえた。 隣りの人は彼氏にでもプレゼントして貰うのかな? いいなぁ 『値段なんざ関係ないだろーが。お前が欲しいと思ったなら買えば良い』 ドクンッ! 私の鼓動が強く打ち付けられた この声… 掠れた様な低い声… 話し方 私…知ってる まさか… まさか…違うよね…? ねぇ…私の知ってる人じゃ ないよね? 私は恐る恐る隣りのガラスショーケースを見ている男女へと視線を向けた。
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