ふーこのロマンス-2-2-2-2

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「こんにちは、朝倉です。」 「すみません、いきなり押しかけて… 明日、アメリカに帰るんだけど… 朝倉さんに、初からお願いがあって来ました。」 「お願い?」 初は黙って頷いた。 「パパ!女同士の大事な話しだから、ふたりだけにしてくれる?」 「ハイハイ」 そう言って、流衣は病室から出ていった。 ふたりになって、初は緊張気味にふーこのそばに立っていた。 「遠慮はいらないよ、立ち話もなんだから、そこの椅子座って!」 ふーこは、まだ幼い顔立ちの、初に優しく声をかけた。 「朝倉さん、すみません… 朝倉さんは、パパの事どう思ってるんですか?」 「え?」 いきなりの質問にふーこは戸惑った。 「パパは、会社のためにいろんなものを犠牲にしてきた…ママとの結婚も、お互いの会社の利益のため、親が勧める人と結婚せざるを得なかったの。 堂本グループの何万人もの生活を守るために…」 「…。」 「ママね、好きだった人と7年前、パパと別れて一緒になったの…パパはひたすら会社のために仕事ばかりしてたけど、ママの気持ち大事にしてくれたの… 私は、ママに引き取られてママと暮らしてます。 妹もできて、幸せに暮らしてます。でも、ひとりぼっちになっちゃったパパの事だけが心配で… 私、パパから朝倉さんの事聞いて、すぐわかったの… パパの一番大切な人なんだって…!」 「…初ちゃん…」 「これはお願いです。パパの事お願いします。 パパを幸せにしてあげて下さい!」 初はふーこに頭を下げた。 「…。初ちゃん…わかったわ、考えてみる… ごめんなさい…すぐに返事はできないけど、初ちゃんの気持ちはわかったから…」
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