ふーこのロマンス-2-2-2-2

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マルちゃんは、メンバーの所へ戻っていった。 「兄貴…」 「どうした?マル!」 思い詰めたマルちゃんの顔を見てオニクは思わず身構えた。 「みんなには悪いが…もうあの社長の下じゃ働けない…辞めるよ!」 「…マル!本気か?」 黙ってマルは頷いた。 「でも、ミュージシャンを辞める訳じゃない… ひとりになって、一からやり直すよ… 人気と儲け優先の社長のやり方、もう我慢できない! 兄貴が一番それを感じてるんじゃないのか?」 「…。」 オニクは何も言えなかった。 「今まで、お世話になりました。」 深々とメンバーに頭を下げたマルちゃん。 「マル!」 「マルの兄やん!」 「マルさん!」 「…みんな…ゴメンな…」 マルちゃんは、その場にこれ以上いることはできなかった。 こみ上げてくる熱いものをこらえながらメンバーのもとから走り去っていった。
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