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ここがどこで何故ここにいるのか
まったく思い出せなかった。
「これは俗に言う記憶喪失ってやつか?
いやいやそんなはずは……
俺の名前は?清科幸助。そう正解。
歳は?夢見る15歳の中学3年生。
その通り。
で、髪はそんなに長くない黒で…」
そう言うと幸助は右手で髪の毛をかきあげ、
そのまま前髪まで手をやると、
一束つかみ、目の前に持ってきた。
「うん、憶えてる。
じゃあここはどこで、
なんで俺はこんな所に?」
いくら考えてもその答えは出てこない。
今度は両手で髪をくしゃくしゃと
かき乱す。
「だー分からん。
一体どこなんだよここは。
俺は空から降ってきたとでもいうのか」
その時、幸助にこの場所を教えるかのように
チャイムの音が辺りに響いた。
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