第12話 じゃあ……付き合う?

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「じゃあ、何を求めてるわけ?」 「え?」  呉が虚をつかれて顔を赤くする。  今まで見たことのなかったかわいらしい一面を見せられて、心の奥底がきゅんと刺激を受けた。 「やましいこと考えてるんだ」 「そんなわけないだろ! ほら、なんだ? お前とは何でも話せるし……」  からかうと、予想外に呉は必死な様子で否定する。  そうして何か言いたそうに口を噤んだ。 「それで?」  促すように呉の顔を覗き込む。  呉は覚悟を決めたように、わたしをまっすぐに見返した。 「……本当は泣き虫なくせに、強がってがっついてるところを見てると、俺の腕の中で一生守ってやりたくなる」 「……っ」  な、何を。  言われ慣れない言葉に、かぁっと顔が熱くなった。  わたしを貫くみたいな瞳で呉が見つめるから、心臓がバクバクしてどうにかなっちゃいそう。
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