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「でも……ほら……生活時間が合わないし……」
「できるだけ会えるようにする」
「そんなの……」
「…………」
最後の抵抗にあれこれ言いたいと思うのにうまくいかない。
呉は黙ってじっとわたしを見据えたまま。
生活時間のずれなんて、合わせる努力をするしかないんだよね。
……ここまで言われたら、もう断る口実がない……。
「じゃあ……付き合う?」
半分、諦めたような口調で呟いた。
「本当か?」
テーブルごしにその大きな手で両肩を掴まれた。
呉の手、熱い。
「ちょ、ちょっと呉」
周りのテーブルからの視線が痛い。
「でも、あの、徐々にね、試しにっていうか、様子を見ながらっていうか……」
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