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段ボールの荷物はあらかたクローゼットに入った。
キッチンツールは共同の物があるという話だったけれど、お気に入りの物だけは持ってきた。
ブラインドを取り付け、Wi-Fiが使えるようにネット接続をする。
全室、光ケーブルが通っているからすぐに繋がった。
夕方になった頃、玄関の辺りが騒がしくなった。
どうやら誰かが帰ってきたみたい。
身だしなみを整えて階段を下りていく。
「こんばんは、初めまして」
リビングに入ってきた女の子と男の子に声を掛けると、彼らは一瞬驚いたようにこちらを振り返った。
「今日からお世話になります。柴美織です。よろしくお願いします」
急いで頭を下げると、すぐに男の子の方が満面の笑みで答えてくれた。
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