第13話 初めまして。

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「わたし、二十七なんだけど、気にせず付き合ってくれると助かるわ」 「二十七歳かぁ~。いいなぁ~大人の女って感じ! 色々教えてもらいたいなぁ~」  楓くんは意味ありげに微笑みかけてきた。  この子……チャラ男、決定。  わたしは肩を竦めて笑い返す。  ふたりは流しに向かい、買ってきた食材を広げると、手際よく冷蔵庫や保管庫の中に入れていった。 「美織さん……って呼んでも平気ですか?」  食材を片づけ終わると中川さんは笑顔で顔を上げた。 「うん、美織さんでOK! じゃあ、わたしは陽菜ちゃんって呼んでいい? それと楓くん」  わたしの言葉に、陽菜ちゃんは、「はい。改めてよろしくお願いします」と丁寧に頭を下げ、楓くんは「は~い」と手を上げてご機嫌な返事をした。  わたしの中でふたりの人物像がなんとなくできあがる。  まじめでしっかり者の陽菜ちゃん。  ノリの軽い楓くん。
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