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わたしの返答に楓くんは、あははと楽しそうに笑った。
「じゃあ、料理は今までどおり、僕と陽菜ちゃんでつ~くろっ! 朝と夜は、僕と陽菜ちゃんが交代制で作ってるんですよ~。もうひとりの子も仕事で毎日遅いので」
会社員なら当然だろう。
夜は不規則になっても仕方がない。
「買い出しは、楓くんがしてくれるので、食べたいものがあれば楓くんにお願いして下さい」
「了解。楓くん、よろしくね」
「は~い」
三人で顔を見合わせて、あははっと笑い声を上げた。
空気が穏やかで明るくて、居心地がいい。
感覚でわかる。
きっと楽しくやっていける。
「あと、そうだ。そこにホワイトボードがあるんで~、毎日の予定を書き込んでもらえると助かりま~す。泊まりとか、帰り時間とか」
楓くんがキッチンの横にあるホワイトボードを指差した。
漢字一文字が書いてあるマグネットが三つ。
その横に各人の予定が書き込まれている。
漢字は、楓、陽、海。
楓は楓くんだよね。
陽は陽菜ちゃん。
とすると、海はもうひとりの名前かな。
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