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第14話 嵌められた
引き出しの中やタンスの中まで綺麗に片付けが終わったところで、階段を上ってくる足音が聞こえた。コンコンと部屋をノックされる。
「美織さん、夕食出来ましたよ」
「ありがとう」
短く答えて顔を出し、陽菜ちゃんとふたり、他愛ない話をしながらリビングへと降りて行った。
ダイニングでは、せっせと楓くんがセッティングをしている。
「あっ、だいぶ片付いた~? 大変だったら僕も手伝うんで~、遠慮なく使って下さ~い」
楓くんは笑顔で顔を上げた。
陽菜ちゃんも準備に加わる。
「ありがとう。もう片付いたから大丈夫よ。わぁ、おいしそう。何か手伝うことはある?」
わたしがテーブルに近づくと、キッチンから小皿を持ってきた陽菜ちゃんが、座席を勧めた。
「大丈夫ですよ。お口に合うかわからないですけど、どうぞ召し上がって下さい」
促されるまま席に座る。
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