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だけど、龍禅とルームシェアって、まずいでしょ!
凌生の顔が浮かんだ。
凌生がこのことを知ったら絶対引っ越せって言うよね。
下手すれば居酒屋で言っていたように同居ってことにもなりかねない。
で、三十歳で結婚……。
そんなこと急に考えられないよ!
とりえず、凌生には龍禅と一緒だということは秘密にした方がいい?
でも、この手の秘密ってまずくない?
わたしの心を知ってか知らずか、龍禅は相変わらずの笑顔のまま、流しで手を洗い席に着いた。
「おいしそう~。いただきま~す」
こちらの混乱なんてお構いなしに、両手を合わせて食べようとしている。
「待ちなさいよ。どういう神経してるのよ。職場の同僚と同居なんてまずいでしょ。みんなに知られたらどうするの?」
「別にルームシェアなんだからいいんじゃない? 偶然選んじゃったんだししょうがないよ」
何が偶然よ、仕組んだくせに!
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