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「おぉ、随分高そうな武器じゃねーか、けどよ……」
「俺たち二人のナイフのコンビネーションに勝てるかな?」
男二人はナイフを懐から取り出す。
「ん? その刃のない柄のコンビネーション? なんだそりゃ?」
キリが男たちの取り出したナイフを指を指して言う。
「え、な、なな……」
「なんだこりゃぁああ!!!」
男たちが取り出したナイフは刃の部分がボロボロと崩れだしていた。
「そ、それは私たちに使った技……」
コロナがゴクリと息を呑む。
「あ、あの男がいねぇ!!どこだ!!」
皆、ナイフに目がいっているうちにキリを見失う。
「ここだよのろま」
男たちの後ろでキリの声がする。
それと同時に、男たちの衣服がはじけ飛ぶ。
「う、うぎゃあああああ!!!」
「のわああああああああ!!!」
男二人がうずくまる
それに、追い討ちをかけるようにキリが切っ先を向ける。
「さぁ、色々聞かせてくれよな」
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「なるほどなぁ、まとめると、コロナと言ってることは大体合ってたってわけだな。王様が政治をしなくなって、都心まで乱れてると。んで、ここからずっと左に進んでいけば都心に行けて、身分を証明できるものを作るには魔物討伐会っていう、いわゆるギルドに入るのが手っ取り早い……っと、いやぁ、随分教えてもらっちゃって悪いねぇ」
「は、はい……」
素っ裸の男二人から色々聞き出したキリたち。
それを見て、若干騒ぎになりつつあるスラムの人々。
「お、おいキリ! そろそろトンズラしないとやばそうだぜ?」
コロナが慌てだす。
「ん? なにかそんなにやばいことでもあるのか?」
すると、左の方からズラズラと鎧を着た団体がこちらへ向かってくる
「あぁ、遅かった、王都防衛騎士団のお出ましだ……」
コロナがあちゃーといった顔をする。
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