魔神剣使いの女、ロゼ現る

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「んで、キリに入会試験を受けて欲しいのはもちろん、魔物討伐会イビルバスターズだ。このライセンスがあればどんな国にだって行けるし、お金だってこれで困らないだろうさ。そしてなにより、キリに一番合ってるよ」 「なるほどな、そういうことなら早速行こうぜ。こんな道の真ん中でモタモタしていても仕方ない」 ------------------------------------ 「わぁぁ……キリ様!! この建物だけほかの建物より大きいです!!」 「あぁ、多分ここが……」 「その通り、ここが魔物討伐会の本部さ。そのへんの建物より大きいのなんて当たり前だよ」 フロンが大げさに騒いでいるように見えるが、実際にかなり大きい。 近くに並んでいる建物の倍ほどの大きさがある。 「時間はかかるかもしれないけど、試験自体はいつでも受けられるはずだから、ドーンと胸を張って受けてこいよ!! あんまりキョドキョドしてると舐められるからな!! ほらっ!!」 コロナがキリの背中をドンッと押す。 「っとと、別に緊張なんてしてねーよ!! 余計なお世話だぜ、全く」 キリは魔物討伐会の扉を勢いよく開けて中に足を踏み入れる。 すると、中にいた人は皆キリに視線を集める。 (うぅ……何だか視線が集まるのは気分が悪い……) 内心、そんなことを考えながら、キリはまっすぐ、受付まで歩いていく。 受付の女性はそんなキリの心境とはお構いなしに対応をはじめる 「こんにちわ、魔物討伐会イビルバスターズへようこそ。今回はどのようなご用件でいらっしゃられましたか?」 「ギルド入会試験を受けたいんだ」 キリがそう言うと、後ろの方から笑い声がドッと広がる。 「お前みたいなチンチクリンのガキが入会? ガッハッハッハッハ!!」 「おいおい、魔物討伐は遊びじゃないんだぜ?」 「ここじゃあ困ってもママは助けてくれないぜ!!」 ゲラゲラゲラゲラ 「むむむむっ……キリ様を馬鹿にするなんて許せません……」 キリの懐からフロンがチラっと顔を覗かせて頬をふくらませている。 キリとフロンは運命共同体のため、外で待つ、といった類のことができないのである。
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