3.心の闇

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 ちょうど、コーヒーが入ったくらいにタイミングよく楓がお風呂から上がった。泣いていたのだろうか、目が赤く腫れていた。 「ゆっくり飲んで落ち着きなよ」ナツはにっこり微笑んで、マグカップを渡す。 「ありがとう」楓は素直にマグカップを受け取り、ゆっくりコーヒーを飲んだ。淳はその様子をただ静かに見ていた。  一口、二口飲んで楓はマグカップを机の上に置いた。 「ごめんなさい」小さな口で静かにつぶやいた。 「何が?」 「迷惑をかけました。本当にごめんなさい」 「謝らなくていいよ。淳が勝手につれて帰ってきたから」 「私が捨てられた子犬を勝手に拾ってきたみたいな言い方やめろ」下を向き、黙る楓。
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