3.心の闇

6/11
54人が本棚に入れています
本棚に追加
/96ページ
 「ただいま」 「おかえりって、楓ちゃん??しかも、めっちゃ濡れてるし…。早くお風呂入りなよ」 「でも…」 「いいから」半ば強引にナツは楓をお風呂場へ連れて行った。すぐに着替えを準備し、脱衣所に服を置いた。 ナツはそのあと、お湯を沸かしコーヒーを入れていた。 「風呂沸かせとかいきなり言われるから驚いたけど、今納得した」 「ありがとう」 「あんなに濡れていたけど、なんかあったのか?」 「わからない。私が見つけたときにはびしょぬれだった。あと…」 話しを続けようとした淳は口が止まった。 『私に関わらないで』 「いや、なんでもない」 「?」疑問に思ったが、あえて何もいわずにナツはコーヒーを入れる準備を続けた。
/96ページ

最初のコメントを投稿しよう!