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「ちーなーつー。昨日、何があったか聞かせてもらおかー」
「相手誰やったん!?なんて言われたん!?」
「…ちょっと2人とも…っ、落ち着いて、」
昨日、の事をかえちゃんまなちゃんに質問攻めされて、朝から私は顔が茹で蛸状態です。
「相手は、えっと…し、白石蔵ノ介、だった」
「「なんやてー!?」」
2人が綺麗にハモった所で、クラスメート達がこちらをジロジロ見ている。話を聞かれた訳じゃないのに照れるなぁ。
「そ、それで!?」
「…こ、くはく、されて」
「うんうん」
「『松本さんじゃないとあかんねん』って言われて、」
「うんうん」
「お、OKしました…」
「…～っ、千夏ーあんたほんまかわええわぁ。」
「まな、答えまちがってるで。千夏、せっかくあんな美男子ゲット出来たんやから大事にせなあかんで～」
最終的には、2人とも応援してくれてるんだろうな。私もその期待に答えなきゃ。
「…で、さっきから思ててんけど、あれ白石くんじゃないん」
「え」
教室の外を見てみると、彼がいて。偶然にも、目があってしまいました。
「ちなー。やっと気付いた。おはよう」
「お、おはよう白石く、…くら」
付き合って1日。最初って、こんな気持ちなんだね。温かくって、恥ずかしくって、でもこれが「好き」って気持ちなのかもしれない。
「なぁ、今日もし良かったら…」
「…？」
「＿、いや、やっぱまだええわ」
「はっはーん、白石くん、そこは素直になっとかなあかんでー」
「まなちゃん？」
「お、おん…、ちな、ちょっとこっち来て」
「…うん？？」
「…今日、一緒に帰らへん？」
ボソッと、かえちゃんまなちゃんには聞こえない声で耳元でささやかれた。その後、クラスの女子が悲鳴のような声を出してるのが聞こえて。でもそんなの気にならなかった。
「うん…！帰る！あ、部活終わるの、待ってる、ね」
「…おん、堪忍な」
私達の様子を見てなにかを悟ったのだろう。くらが自分の教室に帰った後、女の子の集団にまたもや質問攻めをくらい、私と彼の関係はすぐにバレてしまいました。
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