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「それで? お前が勝ったら?」
「もちろん、その席をください。大丈夫ですよ、僕は優しいので辞めろなんてヒドイことはいいません。ただ部長の席は空けてもらいます」
「ははっ、面白い話だな」
「ええ、面白いでしょう? だってそうするしかないじゃないですか、あなたは美織さんの主任補佐昇進を承認しないという。だったら僕が代わりに承認印を押すまでです。とはいえその時は補佐ではなく主任でしょうけどね」
海斗はこちらを振り返ってウィンクなんかしている。
ちょ、ちょ、ちょ、ちょっとーっ。
わたしの昇進のために自分のクビを掛けるの?
そんなっ、わたしそんなことしてもらってまで役職なんていらないよーっ!
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