971人が本棚に入れています
本棚に追加
「そんなくだらない提案に……」
「怖いですか?」
「…………」
「あなたの実力なんてたかがしれてますもんね。奥さんや専務の顔色を窺うだけで、そんなだから橋谷傑にも相手にされない……」
「黙っていれば生意気なことを。お前の進退を心配してやったのに、そんなに会社を辞めたいなら、辞めさせてやるよ」
海斗の挑発に安藤はあっさりと乗った。
他人からの挑発には乗らない慎重な人なのに。どうやら海斗の言葉は相当安藤を怒らせたみたいだ。
専務の顔色云々は何となく想像がつくけれど、橋谷部長に相手にされていないってどういうこと?
安藤が専務に取り入ってまでも出世を望むのは、橋谷部長に対抗するためなのかな?
どうして彼に拘るかまではわからないけれど。
最初のコメントを投稿しよう!