17638人が本棚に入れています
本棚に追加
節子おばさんが笹団子の最後の一口を口に放り、ゆっくりと味わってお茶と一緒にごくりと飲み込んだ。
そして、私ににっこり笑って、その視線を母に移す。
「でも…いいの?…大事なひかるちゃん」
意味ありげに母に問うと、母も意味ありげな笑顔を浮かべる。
「いいわよ。一人暮らしさせるより暁人くんがいてくれた方がよっぽど安心。それに…」
母と節子おばさんが見つめ合う。
「暁人くんとひかるがどうにかなっても…私は構わないし」
「あーら、秀子さんがそう言うなら私も安心。むしろそうなって欲しいくらい」
二人が上機嫌に笑う中、私は低いトーンで水を差す。
「ねえ…」
「そんなのあっくんだって迷惑だよ…」
最初のコメントを投稿しよう!