突然の連絡

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わけのわかってなさそうなひかるに言葉を付け足す。 「一人で来いよ。…話、聞いてやるから」 そう言うと、ひかるには通じたようだ。 『…うん、ありがとう…あっくん…』 それを聞いてお袋に電話を戻してもらい、お袋と話す。 明日、ひかるを一人で来させるように言うとお袋が口を出す。 『それなら私たちも行くわよ』 思った通り、秀子さんと二人でついて来るつもりだ。 「…ついて来たらこの話はなしだ。ひかるに俺の部屋の鍵を渡しといてくれ」 言いながら玄関で靴を履く。 「ワリイけど、客との約束の時間だ」 俺はお袋の言葉を待たずに電話を切った。
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