プロローグ

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カッコよくて、頭がよくて、スポーツもできて、しかも万人に優しい――。 そんな、まさに王子さまのような彼だけど、実はわたし、けっこう苦手だったりする。 だって彼、わたし限定で、すごくいぢわるなんだもの。 小さい頃から現在まで、わたし、いつも泣かされてるの。 わたしをオモチャに楽しむ姿は、王子さまなどでは決してなく、まるで鬼か悪魔。 他の人には優しいのに、わたしにだけいぢわるなその現実が、ちょっぴり悲しい。 ずっとずっと一緒に育った、幼なじみなのに――。 でもわたし、知らなかったの。 “いぢわる”と“イジメ”の違い。 それがわかったとき、わたしの日常は大きく変わってた。 それと同じくして、彼の真実も知ることになる。 この“いぢわる”の意外な理由とともに――。
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